ぶな記

主に食べ物、みじんこ程度にプラグラミング

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動画を文字にする暇つぶし

今回は、動画を文字にして楽しむ暇つぶしの話。

小学5年生の時の宿題がきっかけでやるようになった、小説もどきの話です。

小学5年生の時、出された宿題が今も記憶に残っている。

 

とある漫画の切り抜き1ページを見せられて,これを小説にしてくるという宿題だった.1コマ目が新幹線が走ってくるコマだったのを鮮明に覚えている.

 

自分はその小説の始まりを「ぱぁぁぁん」という新幹線が走ってくる音から書き始めた.そしてその一節は非常によくできていると褒められた.あの瞬間が今でも忘れられない.

 

とはいえ小説を褒められるように書こうと躍起になってその一文を入れたわけではなく,新幹線が走っているからその一文を入れようと,半ば感覚的に入れたこともよく覚えている(というより,なんとなく入れた文がめちゃくちゃ褒められて困惑したから記憶に残ったという言い方もできる).

 

それから,意識的に映像や動画を文字に起こすのが小さな趣味になった.起点になった漫画然り,特に気に入っていたのはアニメのOPやEDの映像だったり,RPGを進んで遊ぶ頃にはゲームの一場面だけを切り取って文字にしたりした形跡もある.

 

とかく映像を文字にしたがっているのだ.それはいつの間にか癖になって,アニメを見る時にも映画を見る時にも,気がつくと文字に起こしていることがある.

 

おそらくこれはみんながみんなやってることではなさそうだし,面白そうだから記事に残してみる.決して「映像を小説にしちゃう自分」語りではない.こういう映像の楽しみ方もあるので興味がある人はやってみてという斡旋.念押し.暇をつぶすのには最適だと思う.

 

例えば  アニメ

これは半年くらい前にYouTubeで配信されたポケモンの動画.薄明の翼.

クリスマス頃にポケモンセンターでDVDが配布された薄明の翼の7話.

www.youtube.com

これの7:40あたりから20秒くらいを書き起こすと,こうなる.

 

エネルギーに満ちたボールがその重量で彼の手をほんの少しだけ落とす.中に潜む相棒と目を合わせ,頷くようにボールを弾ませ,空へ光の軌跡を描く.

息を飲むほど圧倒される力.溢れるエネルギーの欠片.一瞬で視界が真っ白になり,次に見えるのは,

「リザー......ドン,だ」

僕の呟きに応じるかのように現れる竜は吠える.遅れて,ズン,と会場全体を揺らす地ならしがフィールドを割り,足を取られてしまう.

夢にまでみた,TVの中だけの光景.今目の前で繰り広げられている攻防は紛れもなく眼前のもの.ぐらぐらと覚束なく揺れる自身の視界がそれを物語っている.ぐらつく自分に相対して,竜は地に足をつけ,どっしりと構え,観客の声に震える場を更に盛り上げるかのように身体の熱を吹き上げる.

ブワッと,その熱が風を巻き起こす.僕は完全に地面に手をついた.熱風に負けないよう,この戦いを何一つ見逃さないよう,歯を食いしばって前をむく.

目が,合った.

この場全体を揺るがすその竜の後ろに,自らの足で,しっかりと踏み締める彼の.勝利を一変も疑わない黄色の目が,こう言うのを見た.

「待っている」

視線の先にいる僕が,将来前に立つ姿を待っている.

 

おしまい.

 

特にこんな感じのメイン主人公がいると,一人称視点で動画を見たくなるのがわかっただろうか.今回の場合だと明確に病弱な感じの男の子を一人称に据えたくなる.

 

また,こうやって一人称視点で物語をみると,主人公の感情をモロに自身の体験のように落とし込むことになるので,簡単に泣ける.ボロ泣きできる.

 

特に感動を誘う感じの物語で文字起こししながら見ると,うまくハマれる人は本当にハマると思う.自分はこれを鬼滅の映画でやったので絶対泣ける!以外の部分でも普通に泣いた.主人公以外の視点でも泣ける.試して欲しい.

 

個人的なポイントは

  1. 一人称視点(圧倒的にやりやすい)
    主人公以外でやろうとすると憶測の感覚がどうしても多くなってしまうので,個人的にはそれは二次創作と言う名前をつけてどこかWeb上にアップして上げて欲しい
  2. 自分の心動いた部分を具体的に書く
    絵がすごい,とかでなくて感情移入するつもりで見ていれば,どうしてキャラがそのタイミングで泣くのかとか書きたくなるはず.なって.
  3. 文字にしようと躍起にならない
    基本的に自己完結of自己満足なので考えすぎて対象を見逃したりしないように.お金を払ってみてる映画とかでトランスするとかなり勿体無いぞ...

 

別にどこかに発表するようなものではないのでこういう映像の見方もあるのか,と思って試してみてくだせ.ちなみに自分はこれ楽しいと思う.

 

特に細かいところまで映像見てて気が向くようになるので伏線とかも拾えるようになる.

あとは印象に残った場面を人に説明するのがやりやすくなるので布教が下手な人にもおすすめ.

 

表現したい言葉がうまく見つからない時は類語で調べると嬉しくなるよ.日本語にたくさん表現があるのが憎らしくも美しいね.